KB EAR OPAL 「Kinboofiの新低価格ライン」[レビュー]

さて月最低1回の更新をするべく
(実はレビューするイヤホンが結構溜まっているのです…) 
今回ご紹介するのはあのKinboofiから
新低価格ラインの “KB EAR”第1弾のイヤホン“OPAL”です。価格はAmazonにて2999円。
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◻︎Kinboofiの新低価格ライン、KB EAR
Kinboofiといえばサウンドクオリティや
ビルドクオリティの高さから人気を博しているKBFシリーズでみなさんご存知かと思います。

そんな中、低価格ラインの “KB EAR”が登場し
高級路線のKBFシリーズとは打って変わるような存在になるわけですね。
このKB EARはKinboofiのKBFシリーズと
同じようにKinboofiのKB EARではなく
KB EARが独立した一種のブランドのような
扱いになっています。
そのためKB EARはTwitterアカウントや
AliExpressでは新しくショップを開設していて
まるで新しいメーカーが設立されたような感じになるかと思います。

このような流れからKinboofiはKB EARの
イヤホンを他のセラーも販売できるように
しています。
ということで今回はその中の1つ、
AmazonセラーのNex Audioさんより
OPALを提供していただきました。
Kinboofiから買ってもNex Audioさんから
買っても物自体は同じでAmazonで
購入すればどちらでも12ヶ月の保証が
付きますし日本語でも対応していただけます。

またNex Audioさんでは定期的に
RTキャンペーンや値下げ情報をツイート
していますのでぜひ確認してみてください。


◻︎バイオセルロース振動膜搭載の
    1DD イヤホン、OPAL
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OPALはカーボンフェイスプレートに
炭素繊維製のシェルで仕上げられています。
ドライバには最近よく見かける
バイオセルロース振動膜搭載DD採用
1DD構成で端子はMMCXです。
U3000円クラスのイヤホンですが、筐体には
結構コストがかかっているようですね。
KB EAR第1弾のイヤホンとして出落ちしない
ようにしっかり作り込んだ印象を受けます。
正直、ここで転けたら終わりですからね(笑

◻︎早速、開封してみた
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パッケージはKZやCCAと同じ
見慣れたサイズのものですが洗練されて
カッコよく仕上がってますね。
スリーブを外してみると…
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Revonext感のあるパッケージ。
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筐体側のMMCXは程よい固さで、
よくありがちなコネクター部分が
クルクル回るなんてことはありません。
ケーブルの耳掛け部分はチューブ成形、
ワイヤー無しのタイプの4芯でプラグは
L字型になっています。
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パッと見た感じイヤーピースは3ペアかと
思いましたが更に3ペア入っていましたので、 計2タイプ各3ペア付属しています。
最近流行りの2タイプ付属ですが、
・口径の広い中高音タイプ
・口径の狭い低音タイプ
の2種類で音の変化を楽しむことができますね。

説明書は英語/中国語表記ですが
特にこれといって重要なことは
書かれていませんでした。

◻︎OPALの形状
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まず目を引くカーボンフェイスプレートは
KZ ZSTのようなプリントではなく
“ちゃんとした”カーボンになっています。
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厚みはややありますが筐体自体は
コンパクトになっているため、
フィット感は良好な方だと思います。
ステムは安心の金属製でステム径も一般的。
他社製のイヤーピースも問題ないですね。
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シェルは炭素繊維製とのことで、
重さとしては軽いですが剛性はありそうです。

◻︎OPALの音質はいかに…
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視聴環境はDX200(AMP5)にOPALは
付属ケーブル・Final eタイプです。
(ちなみに今回、Acoustune AET07は
相性が良くなかったので使いませんでした)

まず一聴して感じたのは、
中高音域寄りで良く言えばその特徴的な明瞭さに対して控えめな低音域が目立つ印象でした。
特にロックでは曲によってかなり相性が
悪いようで、ギターの主張が強すぎるが故に
ボーカルが埋もれ、ドラムは軽いという
ある意味驚きのサウンド。

しかしTwitterやブロガーさんのレビューを
見ると、OPALのエージングは必須のようです。
エージングで改善されるらしいですが、
箱出しのただ少し籠もった軽い低音域の
印象は改善するのでしょうか。 
いつもより念入りにエージングしてみます。

数日間、聞き込んでみて…

-高音
箱出しの主張が強い高音はエージングで
落ち着いた印象で伸びはそこまで感じません。
伸びより量感が多く落ち着いたと言っても
依然として主張は強めなサウンド。
女性ボーカルの一部の曲とは相性が良く、
伸びやかでまるで目の前で力強く
歌い上げているような迫力があります。
逆に相性が悪い場合、その独特の響きに
違和感を感じます。バイオセルロース振動膜の
周波数特性によるものだと思われます。

-中音
ボーカルの厚みはあまり感じませんが
音の広がり、音場感はそこそこ上手です。
曲によっては高音の主張が強いのと
このイヤホンの音質上ボーカルが遠い位置に
定位するためいわゆる凹みを感じます。
男性ボーカルでロックとなると前述したように
ギターの音にボーカルが埋もれますので
あまり良いとは思えませんでした。

-低音
低音は量感・厚み・キレなど含めて
全体的に控えめな印象です。
その一方でEDMなど低音が強めな曲では
意外と相性が悪くないように思います。
高音成分が少ないためか相対的に低音域が
強調されるので丁度良い具合になるようです。

-総合して
「クールなサウンド、デザインのOPALは
    U3K円台ではそこそこ優秀⁇」

クールでアッサリ系のOPALはシェルや
ドライバーにしっかりコストが割かれている
という点ではわかりやすいイヤホンです。
しかし結果的に音質面にはその恩恵が
いまいち反映されていないような印象でした。
同時展開のF1はOPALとは真逆の評価で
Twitter等ではかなり話題なのでF1も
レビューしてみたいなと思いますね。

少し辛口なレビューになってしまいました(汗
サウンドクオリティはさておきシェルの
クオリティはU3K円台では高精度です。
そこまで話題ではないOPALも日の目を
見る日がくればいいなと思いながら
OPAL MKIIとしてリベンジを期待します。

◻︎総評
※1〜5の1刻み5段階評価
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総合点:★★★☆☆-(3)
デザイン・外観:★★★★★-(5)
音質:高音-★★☆☆☆-(2)
        中音-★★☆☆☆-(2)
        低音-★★★☆☆-(3)

ということでKB ERA OPALのレビューでした。
KB EARは第1弾のイヤホンに止まらず
今年中にも他のイヤホンのリリースを
予定しているようです。
低価格ラインとしてKZやTFZと肩を並べる日も
近いのではないでしょうか?
KB EARの今後に注目です!

◻︎購入リンクはこちら

TWS X19 「5000円台の低音系TWSベストバイ」[レビュー]

こんにちは。6月になり梅雨入りかと思いきや
ジメジメした暑い日が続きそうですね。
そろそろ通勤・通学中の有線イヤホンが
煩わしくなってきそうな時期にまさに
突入するということで、今回は
AmazonセラーのNex Audioさんから、
完全ワイヤレスイヤホンことTWS X19
ご提供していただきましたのでご紹介します。

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価格はAmazon.co.joにて5600円。
Amazonで検索をかけてみるとこのイヤホンを
販売しているのはNex Audioさんだけなので
ノーブランド感満載ではありますが
一応自社製品になるのでしょうか…?
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TWS X19は

・Bluetooth5.0対応
・コーデック-SBC,AAC対応
・再生可能時間-約5時間
(ケース込みで約20時間)
・イヤホン本体のIPX5防水
・イヤホン片側4.5gの軽量設計

と5600円という価格でありながら
結構スペック的には頑張ってますね。
再生可能時間は最近のA10000クラスには
敵わないものの長すぎず短すぎずといった
程よい長さで、ケース込みでは約20時間と
バランスが取れているように思います。
ケース自体がコンパクトなのでそこは 
トレードオフでより容量の多いバッテリーの
採用は設計上見送った形でしょうか。

◻︎早速開封してみた
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黒で統一されたパッケージで届きました。
いかにもノーブランドっぽくて、
パッケージは要改善ですね(笑
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ケースにイヤホンを収めるとこんな感じ。
イヤホンを含めケースはかなりコンパクトで
軽いので持ち運びもラクラクです。
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付属品はイヤーピースが3サイズ3ペア、
取り扱い説明書(英語/中国語)と
充電用のmicro usbケーブルが付属します。
イヤーピースはそれなりのクオリティですので
ここは交換必須かなと思います。

説明書は英語と中国語のみの記載ですが、
ペアリングと充電などの簡単な内容なので
ある程度英語が読めれば理解できます。
一応、販売ページには日本語の説明も
あるので読めない場合でも問題ありません。
もしそれでも何か問題がある場合は
Nex AudioさんのTwitter DMにて連絡すれば
対応していただけますので大丈夫ですよ!


◻︎TWS X19の形状や大きさ
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ケースは何度も言ってるように、
非常にコンパクトで軽い。これに尽きます。
ボタンを押してケースを開閉するタイプですが
バネは入っていないので少し傾けないと
気持ちよくパカっとは開きません。
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ケースの背面には左からケース充電ランプ、
micro usb端子、イヤホン充電ランプの3つが
付いています。ケースを充電している間は
micro usb端子の左のランプが赤く点灯します。
イヤホンだけを充電しているときは、写真の
ように右のランプが緑色に点灯します。
これが意外とわかりやすくて、ケースを
開けなくてもイヤホンの充電が終わったのか
終わってないのかを知ることができます。
その一方でケースのバッテリー残量を
知るランプは無いため自分の使用時間の
サバを読んで充電しておかないと、
うっかりバッテリー切れになりそうです…
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ケースの中はこんな感じでイヤホンの筐体が
ほぼシンメトリーなのでL・Rどちらの
イヤホンをどちらに収めても充電されます。
ちなみにイヤホン本体にはしっかりとL・R表記があるので間違えないようになっていますね。
ケースも深めに作られているので、
他社製イヤーピースも大体入るかと思います。
やや傘が長めのSpinfit CP145 Sサイズを
X19に使用していますが干渉していません。
LLサイズとか大きいサイズを普段使う方だと
傘のサイズが大きくなるので干渉する可能性も
ありますが基本的には大丈夫だと思います。
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ケースに収めるとイヤホンのランプが赤色に
点灯するのは他社製品と変わりませんね。
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イヤホン自体の厚みは普通程度で耳への
収まりも良く、その軽さから軽い着け心地で
長時間使用しても耳が痛くなりにくいです。
ステムはやや短めですが、ステム径は 
一般的なので他社製イヤーピースの
使用も問題ありません。
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左右それぞれの大きめのボタンで
一時停止などの操作ができます。
しかし、ボタンを押すとかなり大きく”カチッ”
というタッチノイズならぬクリックノイズが
あるので積極的には使いたくはないですね(汗
もう少しどうにかならないの⁇感はあります。
もったいないなぁ…とヒシヒシ思いました。

各コントロールは以下の通り

-音楽再生/停止
イヤホン(LまたはR)のボタンを1回押す
-1曲送り 
イヤホン(R)のボタンを2回押す
-1曲戻し 
イヤホン(L)のボタンを2回押す
-音量プラス
イヤホン(R)のボタンを3回押す
-音量マイナス
イヤホン(L)のボタンを3回押す

よく使うであろう音量の上げ下げは
3回押さないといけないので、
なおさらボタン操作は使わなくなりました。

◻︎Bluetooth性能はいかに…
今回はBluetooth5.0対応機ということで
iPhone8と組み合わせて検証しました。

初回ペアリング後はケースから取り出して
自動電源オン→自動接続、ケースに戻して
自動電源オフ→自動接続解除といった
お決まりのパターンで聴くことができます。

ケースから取り出すと左右のイヤホン同士で
接続された後、端末と接続されます。
ペアリングでありがちなもたつき無いので
ケースから出せばすぐに聴き始められます。

そして個人的に1番といっても過言ではない
推しポイントとしては再生中にイヤホンの
ランプが点灯しない点です。
安いTWSにありがちなフランケンも無く、
高級機でもザラにあるホタルも無い。
これはかなり熱いポイントだと思います。

検証は朝の混雑する駅で。
ちなみに検証したのは都内の超混雑した路線
ではなく、そこそこ混雑してる路線なので
参考程度にはなりますが… 

電車の扉や改札付近でたまに途切れることは
ありますが、ブチブチ切れることはないため
快適に使用できました。
途切れゼロとまではいきませんでしたが、
値段を考慮すれば十分なレベルでしょう。

◻︎TWS X19の音質はいかに…
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今回の視聴環境はiPhone8とDX200です。
イヤピースはSpinfit CP145を使いました。

まず一聴して感じたのは
思わず口が開いてしまうほど力強い低音域。
というのも私の手持ちのイヤホンでは
こんな低音が出るイヤホンはありません。

Twitterのファーストインプレッションでは
やや低音が強めとか書きましたが、
イヤーピースでしっかり調整してやると
めちゃくちゃ低音が出ました。
ブリブリというよりドコドコな低音。
音質傾向としてはドンシャリですが
わかりやすく言い換えると…

 \  ドン!シャリ   /  です。

さて気を取り直して数日間エージングも
含めて聴き込んでみて…

-高音
低音にやや埋もれるような印象を
受けますが必要最低限は出ています。
解像度はそれほど高くありませんが、
ハイハットの音も拾ってくれます。
高音の伸び、余韻感は少なめです。
低音が少なめの曲だと相対的に高音との
バランスが丁度良くなるので低音に
疲れてきたら曲を変えるのがいいですね(苦笑
Spinfitは高音を伸ばす特徴がありますが、
それでもこの状況なので他のイヤーピースを
使えばさらに高音を削いで低音を出すことも…

-中音
中低音寄りのX19は男性ボーカルでは
その恩恵を受けられるのでオススメです。
力強い低音の上にパワフルな歌声を感じます。
ボーカルの位置としては近めで定位します。
音場表現はそこそこで狭さは感じない程度。
曲によっては低音が強すぎるが故に
しっかりボーカルが埋もれますので…はい。

-低音
低音に関してはここまでもたくさん
触れてきましたがとにかくその力強さ、
量感の多さはある意味ヤミツキになります。
特にEDMやHIP HOPとの相性は抜群です。
低音がしっかり出るもののボワ付きは少なく、
籠もった印象は受けません。
ここは流石にズルいなと思わせられました。

-総合して
「パワフルな低音はまるで 
全てを吹き飛ばすかの如く」
低音に特徴があるX19は楽しく聴く上では
リスニングサウンド向けで最強だと思います。
“安くて重低音までしっかり出るTWS”
求めている方にはベストマッチなイヤホン、
これだけは間違いないです。
しかし前述したように低音とトレードオフで
中高音域にかけての美しさやクリアさ、
解像度は劣りますし女性ボーカルの曲との
相性がイマイチな場合もありますので
その辺りは人を選ぶと思います。

◻︎総評
※1~5の1刻みによる5段階評価
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総合点:★★★★-(4)
デザイン・外観:★★★-(3)
音質:高音-★★★-(3)
        中音-★★★★-(4)
        低音-★★★★★-(5)

5600円という価格でありながら、
想像以上に作り込まれているイヤホンでした。
評価自体は辛口になっていますが、
過去のレビューでも言及しているように
私は中高音の伸びを重視しています。
もちろん人によってはかなり評価が良くなる
可能性を持つイヤホンだと思いますので、
客観的に評価をつけましたがあしからず。

とにかく低音が欲しいという低音狂の方には
TWS X19のパワフルな低音の如く
より深く、そして力強くオススメできますので 
1度試してみる価値はありますよ!

◻︎購入リンクはこちら

SIMGOT EM2 「独特の音場感、心地よいサウンドここに極まれり」[レビュー]

毎回「お久しぶりです。」と
書いているような…
本当に久しぶりのブログ更新に
なってしまいました(汗
最低でも月に1回は更新したいですね。

そして、ブログのアクセス数も順調に
伸びてきていまして3000人突破!
いつもありがとうございます。

ということで今回レビューするのは
SIMGOT JAPANさんから視聴機を
お借りしましたSIMGOT EM2です。
TwitterのTLを見るとかなり多くの方に
提供されているようで見かけた方も
いらっしゃるかと思います。
日本市場に本格的に進出するのにあたって
EM2の音質に自信が伺えます。

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発売日は5月22日(水)Amazon.co.jpにて
価格は12800円でいわゆるA10000の激戦区に
投入されるモデルになっています。
カラーバリエーションは以下の5色↓
※今回ご提供していただいたのはグリーンです。
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代理店が付いているとマーケティングの都合上
全色用意しないこともあるので 海外市場と
同じくそのままなのは嬉しいですね。 
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EM2はKnowles製のベント付フルレンジBAと
EN700PROと同じ10mmチタンコーティング
ダイヤフラム搭載DDの1BA+1DDの構成です。
敢えてフルレンジBAを組み合わせて、
ネットワークで帯域の調整をする手法は
他社メーカーでも見られる有効な方法ですが
それをハイブリッドイヤホンでやってのけた
SIMGOTのチューニング力には驚きました。

EM2のコンセプトには
・スマートフォンでも駆動可能
・疲れにくいバランスのとれたサウンド
・様々なジャンルの曲への適応
・ハイレゾ対応

以上4つが挙げられていました。
初めて10000円以上のイヤホンを購入する  
という初心者の方にもハイエンド使いの方の
サブ機としての購入にもどちらにも
向いているのではないでしょうか。

※実際にiPhone8で変換アダプターを
かませてみると曲によりますが
音量3〜4メモリくらいで聴けました。

◻︎早速開封してみた
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洗礼されたパッケージには
knowlesとハイレゾマークがあります。
ハイレゾマークはさておきknowlesロゴには
謎の安心感がありますよね。
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そのまま開け進めていくと、
イヤホン本体とレザーケースが出てきました。
まずはレザーケースから見てみます。
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写真からでも見てとれるように
しっかりとした質感のレザーケースで
蓋の部分のマグネットで開閉する
タイプのケースです。
クオリティも高くレザーケースに
ありがちなチープさは感じられません。
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ケースの中にはイヤーピースが
2タイプ3サイズの計6ペア入っていました。
最近流行りの複数タイプのイヤーピースで
音の変化を楽しむことができますね。FullSizeRender
Eartip Iが画像のPenetrating ear-tipsで
中高音域重視で解像度、透明感や自然さに
フォーカスされたイヤーピース、
Eartip IIBlanced ear-tipsで低音重視で
優しく深いベース音にフォーカスされた
イヤーピースになっているようです。
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ケーブルはqdc/旧UEタイプの2pin
4芯の銀メッキ銅線ケーブルです。
非常に柔らかく取り回しの良い
優秀なケーブルで各部パーツにも統一感があり
プラグには金メッキではなく銀メッキと
付属ケーブルでありながら妥協せず
こちらもしっかりと作り込まれています。
耳掛け部はチューブで成形されているタイプ。
他のケーブルより耳掛けは
やや強めにチューブがかけられていますが
逆に良くフィットするので好印象でした。
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説明書や保証書などは一部日本語ですが
基本的には英語と中国語で書かれています。
特に難しい内容は書かれていませんが、
完全に日本語に対応するとユーザーには
優しいなとは思いますね。

◻︎EM2の形状
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クリアボディの筐体はビルドクオリティも
十分でステムにはアルミが使われています。
ステム径は一般的なサイズなので、
他社製イヤーピースも問題ありません。
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EN700PROの特徴的なデザインと比べると
控えめでより受けが良いようなデザインへ
路線変更といった感じでしょうか…
ちなみにBAドライバーはステム部分ではなく
少し外側に奥まった位置にあるので、
やはり他のハイブリッド中華イヤホンとは
この辺りからも音作りのアプローチが
全くもって別だとわかります。
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横から見てみるとわかりやすい厚みですが
筐体自体がコンパクトなことに加え
厚みが薄く仕上がっているので
耳への収まりも良く多くの方にとって
フィット感も良好な部類に入りますね。

◻︎EM2の音質はいかに…
今回は付属ケーブルにいつも通りの
Acoustune AET07にイヤーピースで
iBasso Audio DX200(Amp5)で視聴しました。

「付属のイヤーピースで試さないの?」
怒られそうですがAET 07を使う理由は単純に
付属のイヤーピースが合わなかったためです。

まず一聴して感じたのは
独特の音場感とスッキリとして
バランスのとれたサウンドということ。
音質傾向としては弱ドンシャリくらいで
リスニング向けのサウンドになっています。
良好な装着感も相まって、聴いていると
その心地よさに溺れてしまいそうです(笑

さて冗談は置いておいて
独特の音場感という表現について
補足しておきます。

というのもEM2の音場は横に広く
楽器の音とボーカルの音がしっかりと 
聞き分けられるようになっていて、
さらに楽器の音とボーカルの音の間に
コーラス(ハモり)の重なりを感じます。
このように感じるのもスッキリとした
見通しの良さからでしょうか。
EM2の評価の高さやSIMGOTの自信も
この音場表現ゆえだと思いました。

数日間エージングも兼ねて聴き込んでみて…

-高音
高音の伸びはそれなりに感じますが
個人的には物足りないくらいでした。
これまでのレビューでも中高音域を
重視してきていますからお分かりかと
思いますが一般的には丁度良いバランスかと。
とは言ってもキラキラ感やアコギの
シャキッとした音は十分感じられますし
女性ボーカルの透明感はクセになります。
エレキギターの音やボーカルの高音部分では
チューニングをするにあたって意識された
ポイントなのかやや強調されています。

-中音
ボーカルは近すぎず遠すぎず程よい位置に
定位していて程よい位置であるからこそ
この音場感を生んでいるようにも思います。
女性ボーカルではその透明感が、
男性ボーカルでは艶のある声の太さが、
EM2では楽しめます。

-低音
中高音域に負けず低音も程よい量感で
ベースラインも聴き取りやすいです。
下まで鳴っているような印象ではなく、
要点をしっかりと抑えたようなサウンドです。
控えめかと言われるとそうではなく
低音過多かと言われるとそうでもない。
EM2のバランスの良さを支えるような
絶妙な低音のチューニングがされています。

-総合して
「良好な装着感と心地よさは
まさにハイブリッドなサウンド」
筐体のコンパクトさとデザインは
音の透明感や心地よさを彷彿とさせて
ドライバー構成がハイブリッドであるように
音質面とその他の面のどちらにおいても
良いとこどりをした優秀なイヤホンでした。

ただ1つ気をつけなければいけないのは
コネクターがqdc/旧UEタイプなことです。
CIEM 2pinも使えないわけではありませんが、
強度の問題からオススメできません。
最近では他の中華イヤホンブランドが
続けて採用していることから選択肢も
増えてきましたが、SIMGOT側で
純正のアップグレードケーブルがあると
さらにユーザーに丁寧かと思います。

◻︎総評
※1〜5の1刻みの5段階評価 
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総合点:★★★★★-(5)
デザイン・外観:★★★★★-(5)
音質:高音-★★★★-(4)
        中音-★★★★★-(5)
        低音-★★★★★-(5)

今回はSIMGOT EM2をレビューしました。
A10000でも他の機種に引けを取らないEM2は 
1度視聴してみる価値はあると思います。
現段階では購入先はAmazonのみですが
今後e☆イヤホンやフジヤエービックでも
販売予定があるようです。
このEM2を先駆けにEMシリーズの
他のイヤホンもリリースされる予定なので
これからのSIMGOT製品も要チェックですね!

最後にはなりますが今回視聴機を
提供していただきましたSIMGOT JAPANさん、
この場をお借りしまして御礼申し上げます。

◻︎購入リンクはこちら
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